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月の囁き

第4章 猫になりたい


「おい…みけ…起きろ…」

そんな声が聞こえて


まだ寝たりなくて重い瞼を擦り

目を開けると



お風呂上がりなのか

体から湯気を立てつつ

裸に少し派手な柄物の下着を

身につけたすばるくんが立っていて



「寝起きいきなりの目の保養…

ありがとうございます…(笑)」



そう言って

鼻の下をでろんと伸ばしながら笑う私に



すばるくんはため息を吐き出しながら


「お前は…

俺以上の変態やな…(笑)」


なんて呆れたように笑う…



そんなすばるくんに

ぐいっと顔を近付け



「変態って…ひどいなぁ…(笑)

男と女が同じ家に住むんだから

そりゃあんなこととかそんなこととか

するのは自然な流れで…

なのに…

一緒の布団でも寝てくれないし…


せめておはようのチュウだけでも…」



そう言って

唇をとがらせて迫ってみても




「あほか…

この家のどこに女がおんねん?

始めに言うとくけど

俺は捨て猫を拾っただけや

そやからお前は女じゃなくて

ただのペットや!!


すなわちペットと飼い主は

キスせぇへん!!」


そう言ってすばるくんは

私の頭を掴むと

それ以上の接近を頑なに拒み…



「けち!!

チュウの1つや2つ

減るもんじゃなし…」



そう言って

ほっぺたを膨らます私のおでこに



手加減なしの

凸ピンをくらわせた(涙)
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