第5章 番外編① 彼の強引さが"善"となる…?
私は今、雄英高校主催のあるパーティーに招待されていた。
このパーティーには、雄英生徒·雄英の先生方、プロヒーロー·一般人など、たくさんの人が招待、あるいは案内されていた。
雄英生徒は特別枠で、雄英側が用意した衣装の中から、好きなものを選んで着ることができるのだ。だから、気分的にも見た目的にも、今夜の花華は一味も二味も違う。
髪はツインテールをさらに、三つ編みした、という特別仕様だ。次は衣服。上半身は、肩丸出しの淡いオレンジのシャツ、下半身は、深い赤の膝までスカートだ。黒のタイツを履き、焦げ茶のブーツという、まさに花華が着てみたかった夢の衣装だ。
…ということで、私はテンションアゲアゲなのだ。みんな、どんな反応してくれるかな…。今日は楽しくなるかな。
私はたくさんの明かりを抱いて、パーティー会場へと進んでいった。
そこは人で溢れていた。
まぁ、パーティーなんだから当然か。私はお茶子ちゃんや緑谷くんなどの、見知った人達を探してった。
あ、いたいた。緑谷くんは、深緑のスーツを着ていて、いつもより引き締まって見える。お茶子ちゃんは薄いピンクのワンピースで、いつにも増して、女の子らしく見える。
「あ〜、居た!緑谷くん、お茶子ちゃん、服すごいね!お茶子ちゃん、おめかし可愛い〜!」
「お〜!花華ちゃん!花華ちゃんも、かわいくなっとるね〜!肩出すとか、大胆やね!」
「わっ、炎火さん!衣装、似合ってるね!」
「二人とも、ありがとね〜!じゃ、後でね〜!」
そう行って私は、その場を少し離れていった。
向かった先は、爆豪くんのところ。爆豪くんのを見に行こうというのもあるけど、やっぱり一応、私に対しての反応を見てみたいからだ。
「爆豪くんー!私さ、着替えたんだけどさ、どう思う?聞かせて〜っ!ねっ!」
テンションのせいか、話すスピードが速くなる。
待っている隙間に今日の爆豪くんを見てみる。爆豪くんは、髪の色と同じクリーム色のスーツを着ている。やっぱりちゃんと着るのは嫌みたいで、シャツのボタンは上まで締まりきっていないし、ネクタイも、緩みぎみだ。
でも、そういうところが爆豪くんには合っていて、だらしなく見えるわけではなく、ちゃんとかっこいい。
なんかこう…、爆豪くんには、色気みたいなものがあると思う。
今日の爆豪くんは大人に見えた。