第8章 死んでもボク!【十四松】
「これってさ、白装束だよね?頭に三角巾ついてるよね。そして、川だよね。その川を死者達が渡っているよね。僕達…死んでるよね」
トッティが冷静にみんなに話す。
「え……ボク、死んだのーっ!?」
「「ええええーーーーっ!!!」」
僕らの叫び声が地獄に響き渡った。
「まぁしょうがないよね。最後だし、死んでも」
ケロリとした顔で一松兄さんが言った。
最後って言うのは、最後って言う意味。
僕らは一松兄さんが言った言葉に妙に納得してしまった。
「しょうがないかっ!死んだものはね!
黄泉ー!黄泉黄泉ー!」
そんなこんなで僕らは川を進む。
桜ちゃんから貰った小銭で僕は舟に乗ることができた。チョロ松兄さんとトッティは元々お金を持っていたから僕と一緒に舟に乗っている。
カラ松兄さんはお金持ってたけど、一松兄さんに舟から落とされて横を泳いでいる。
おそ松兄さんは元々持ってないから、文句を言ってるうちに置いて行かれた。あとで泳いでくるのかな?
そのあとお婆さんに服脱がされたりしながら険しい道を進んでいくと死んだ人が並んでいる場所についた。
現れたのは……
「俺が閻魔だぁ。今までお前達の日常に張り付いてよぉ。お前達がいい奴なのか悪い奴なのかずーっと見張ってたんだぁ」
そんなこと言って聖澤庄之助がいきなりでっかくなっちゃった。
ボクよりめっちゃ大きいんだよ?家宝だったのにぃ……
天国行きか地獄行きかでめっちゃ揉めた。おかしいよね?僕達は天国に相応しい人生だったはずなんだけどなぁ。
面接してもらったり、兄弟喧嘩してたら最終的に落とし穴に僕たちはバラバラに地獄へ落とされてしまった。
「はぁ~イテテ……また兄さん達とはぐれちゃった」
「はい、君。ここに並んでね」
ボクは兄さん達を探していたら列に並ばされる。
列の進んだ先にはポコポコと沸騰した大釜のお風呂があった。