第17章 青×黄
二「なんかって言ってもねぇ…」
大「なんか、今更なんだよね」
二「そうなんだよ…」
大「ん~…」
ポケ―ッと何も考えてなさそうな半開きの唇を、とりあえずチュッと軽くついばんでみる。けど、全然。あっちも動じない。変わらず、ポケーッと半開きのまんま。ほぼ無反応(笑)。
そうなんだよ。
もうこの人相手では、この程度全然、屁でもないのよ。肩たたきくらいのレベルだよ、正直言うと。なんなら太ももくすぐった方が全然反応あるよ。
でもお題はキスでしょ?となるとぉ…ディープ?それはそれで…どうだろうっていう。順番が最初の方ならまだしも、もう何パターンも出ちゃってるから。ガチのディープヴァージョンもさ。いや、別にやんのが嫌ってんじゃないんだけど…やるんなら今までのは超えたいじゃん?
けど今、そこまでの何かを考えるのがもう。めんどくさいんだよ。お芝居だって、基本脚本どおりなんだから。己が何か考えて出すっていうんじゃないし、あれは。求められることを、可能な限りあっちのイメージに近づけようとすることを頑張るだけであって。オリジナリティを求められてるわけではないからさぁ…。
あ、ここの観客とかエセ監督に従う気は一切ないです。はい。大体、あいつらがあれやこれや求めることがおかしいんだよ。いわば一蓮托生でしょ?ちゃっちゃと終わらせたいなら、むしろどんなんでも認めてしかるべきでしょ。最低限のクリア条件で臨もうってのが、本来あるべき姿のはず。
なのに
自分じゃないコンビの時なんて、ただただちゃちゃ入れてヤジ飛ばして…。
あれね
もう完っ全に楽しんでるだけだから!!(自分含む)