第17章 青×黄
で
離したら、まだ無言。仏頂面のままの不細工な面で、こっちをジーっと睨んでる。
…やっぱダメか。
次の手考えてたら、急に向こうからアクションが。
大「ちゃんと。して」
二「…」
ちゃんと。
え、そういうこと?でも…それで収まるワケ?その尖がった態度とクチバシ。
ご要望通り、迷わず顔を寄せて。少しだけ傾けて、俺はためらうことなく、普通にその唇に食らいつく。
まあ…何度もしてるけど、柔らかいよ。そりゃ。男も女も関係ないよねって話よくしたよ、ファイナルラブツアーの時は。キスは誰としてもキスだなって。
で
離したらすぐ、今度は向こうからきた。薄目開けたままね。お互い。
…考えたら、ちょっと新鮮かも。どっちかっていうと俺がする側だからね、いつも。
ふーん。
大野さんってこうやってキスするんだ。耳に手ぇやって。へ~え。あ、ちょっと首元に降りてきてるな。このあたりのラインをいじりながらキスするのが無意識なのかな~…。
…って。俺も相当だな!こんな、普通に男にキスされてんのに、すごい普通に考えてたわ。