第28章 青×赤
櫻「…あの。一応聞く。何で?」
大「スキだから」
櫻「それは~…キスが、って解釈でよろしいんですよね?」
大「キスは、好き。気持ちいいし。ゾクッとするし」
ハッキリ言ったな!(笑)
大「でも、好きな人とするのが、一番いい。気持ちも、気持ちよくなる」
櫻「…」
大「しあわせな気持ちになる。なんない?」
櫻「や、それは…まあ…」
大「でしょ?だから。」
櫻「…」
大「俺は翔くんとキスがしたい。」
櫻「…ええ~っとぉ…」
大「俺は翔くんのこと、大好きだから。」
櫻「…」
大「キスしたい。しよう。」
櫻「……」
へたくそな昼ドラの台詞か?(笑)
でも、その強気すぎる一途なわがままに折れたのか、ほだされたのか、単に…いろいろ諦めたのか。
かたくなだった翔ちゃんの反発がスーッと消えてった。脱力、そして目を閉じ…死亡(笑)。
なすがまま、もうどうぞ好きにしてっていう、完全戦意喪失状態。今ならキスし放題なのに、なぜかまた訳わかんないワガママ言い出すうちの頑固王子。
大「…それはダメだ」
櫻「え?」
大「翔くんは、俺のこと…見てて」
櫻「っ」
大「ちゃんと、見てて、くれないと…」
櫻「…」
大「ね…?目は、閉じないで…」
櫻「……」
普通は『せめて目瞑ってて!』だろうけど、逆って。本気で気持ち悪いわ!