第27章 赤×緑

相「ふぅ。オッケー？」
二「…オッケーとはいいがたいんだけど、まあ。条件はクリアなんじゃない」
大「でもホント、やり直しってカンジ」
松「確かに。俺が監督なら間違いなくリテイクです」
櫻「勘弁してよも～…」

秘め事のキスというには、あまりにオープンなんだよ。秘め事感全くなし。ま、コントとしては面白かったけど。


大「で。どうだったの？」
櫻「…何が？」
大「だって。ねえ？」
二「そうだよ。頑なに唇死守してたのに。アッサリ食われちゃって」
松「まったくね。俺らの頑張り返してほしいよ」
櫻「いや、だってアレは――」
相「最後のは…事故ってカンジだったね。ちょっと頭打ったよ、俺(笑)」
櫻「え。うそ、ごめん！大丈夫？」
相「だいじょぶ。でもちょっとなー。ロマンス足んなかったか」
二「ホントだよ。色気のイの字もなかった」
大「全然楽しくない」
松「でもコントっぽかったよね。なかったっけ？こういうの」
二「口喧嘩してて、キスして仲直り～みたいな？」
櫻「あ～…誰かやってたような気もするけど…」
大「決めてたの？」
相「今の？ううん。テキトーにやってたら、あ、イケるか？って。近くなってきたからさ。いったら、イケた（笑）」
櫻「『イケた』じゃねーわ！巻き込み事故だ、こっちは。あ～…何か。飼い犬に噛まれた感…」
相「オレ犬じゃないです」
松「あ～…」
二「わかる」
大「うん」
相「何で？何がっ？？」
二「家で待ち焦がれてて、ドア開けた瞬間…みたいな感じでしょ」
櫻「そうそうそう！って、犬飼ったことねえけど(笑)」
相「だから、俺は犬じゃないって！！」

この時は全然。まさかコレがのちに結構メジャーなネタになって、さらに全国ネットのゴールデンタイムに二人の“仲直りシーン”が晒されることになるだなんて…夢にも思わなかったよね(笑)。