第1章 prologue
俺らには、秘密がある。
五人だけの。
いや、他にも知ってる人はいるけど
この五人でいる理由、離れられない理由
それは――…
“仕事だから”。
言ってしまえばそれまで。でもそれだけじゃない。
仕事としてでも、ずっと一緒にいる理由。
不思議なめぐりあわせで出会って以来、何年も一緒。顔ぶれも変わらず。
相性が悪くないから?互いに尊重し、思いやってるから?
うん、もちろん、それもある。
でも
俺らをつなぐ、目に見える糸も、実は存在してる。
ただ、先に言っておきたいのは
今になってみれば
それは
目に見えない方の糸に勝るものじゃない、ってこと。