第12章 ラムネ瓶にのぼる月5(月島蛍)
は一つ年上の恋人で、グズでトロくてノロマでマイペースで、断れない性格だ。
そのせいで雑用という雑用を押し付けられ、今では町の便利屋レベルで扱われている。
本人は好きそうにやっているし、クオリティも高いせいか、噂に噂を呼んでどんどんと多忙になっていく。
ずっと幼馴染だった彼女と、ようやっと想いが通じたんだけど、このどんくさい可愛い恋人は、なかなか僕の色んな気持ちに気付いてくれないようだ。
ラムネのように爽やかな(つもりの)僕たちの恋は、行為となるとドロドロになるということを知ったのは、初めて結ばれた日のことだった。