第36章 主よ甘き日々を終わりまで7(烏養繋心)
手を伸ばしてぎゅっと抱きついて、私からキスする。
「ほんとうに…?」
まだ現実を受け入れられなくてまた聞いてしまう。
「私から触るの、嫌じゃないです、か…?」
「……、嫌じゃねえ」
「繋心さん、好き、好きです…」
嬉しくて気分が昂る。
私から唇を塞ぐのが気持ちいい。
ナカがきゅんとする。
すっと触りたかった髪にも手にも触れられる。
嬉しい。
指を絡ませながら手を繋いで、私からまたキスをせがむ。
また首に噛みつかれ、ちりちりとした痛みと溶けるような熱さにまた体内が疼く。
「あ、っ、う……きもちぃ…きもちぃ…んんんっ!!」
楔がゴツゴツと私の好きなところを擦る。
昇ったところで目眩がして全身が痺れる。
遅れてどくどくと脈打つのを感じて、もう一度深く抱き締めてもらう。
夢みたいに幸せで、頭がぼんやりする。
「繋心さん…ずっと一緒にいて欲しいです……」
「ああ…」
今まで言えなかった言葉が言える。
嬉しい、幸せ。
このまま一つに溶け合えたらいいのに。
眠るまで抱き締めてもらえて、体温が心地よくて、このまま死ねたらいいのに。
なんて、思ってしまった。