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繫がる物語

第9章 第八話


「うん、お陰様で。アラジン達もシンドリアに?」
「そうなのさ!そうだ、僕の友達を紹介してなかったね、紹介するよ!こちら、モルさん!」

 そう言うと、まず、赤髪の女の子を指して言う。すると、女の子は、
「モルジアナです。宜しくお願いします」
 と丁寧に頭を下げた。


 なんていい子なのだろう。日番谷にでも見習わせたい、とエルアは思った。

「で、こっちはアリババ君!」

 次に、金髪の男の子が何故か少し顔を赤くしながらも、にっと笑って
「アリババ・サルージャっていいます!よろしく!」
 と自己紹介した。

「私はエルア!んー…、めんどいからこの際ハッキリ言うね!








私は━━」

「おっ!お嬢さん、目が覚めたんだね!」

 死神、と言おうとしたところで男の人の声に遮られてしまった。

 見ると紫髪の男と、赤髪の男がいた。さっきの声は紫髪の方らしく彼はにこにこ笑っていたが、もう片方の赤髪の人は無表情、無言でそこに立っていた。
「そういえば、お嬢さんの名前をまだ聞いていなかったね。あぁ、こういう時は俺から名乗るのが礼儀だね、すまない……



 俺の名はシンドバッドだ」

 そう言うと、キラキラした目でエルアを見る。



 ものっそい期待してる目だ、とエルアは思った。自分はこの人のことはジャーファルさんの主としか知らないけど、きっとこの世界ではとても有名な人なんだろうな、スゴイ人なんだろうなー、なんて思いつつ、


「???」

 目を点に、頭にクエスチョンマークを浮かべて首を傾げるしかなかった。
 それを見たシンドバッドは、アレ?と言わんばかりに同じ様に目を点にした後、

「ジャーファル君ジャーファル君…。どうしよう、なんということだ…俺の名があの美しいお嬢さんに知られていなかっただなんて…」

 目に見えてすごく落ち込みだした。

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