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kagero【気象系BL】

第3章 洒涙雨


【潤】

大野さんと付き合うようになって、
自分がこんなに独占欲が強いことを知った。

俺以外のヤツがあの人に触れることさえ、平常心じゃ見ていられなくて…

そんな自分に、驚き、そして呆れている。

彼は『好きだ…』って、『潤だけだよ…』って、
そう言ってくれるのに…

不安で仕方ないんだ。

この腕に、どんなにきつく抱き締めても、明日には俺の元から飛び立ってしまうんじゃないかって。

しっかり捕まえてるつもりでも、指の隙間から溢れ落ちる砂のように…

俺に背中を向けてしまうんじゃないかって…

……愛してるんだ…
失いたくない……

もし彼が俺の側からいなくなったら、
そう思うだけで、怖くて震えが止まらないんだ。

「潤…大丈夫だよ。ずっといるよ…」

彼は、そう言って抱き締めてくれるけど…

どうしてそれを疑うように不安な気持ちになるのか、自分自身でも分からない。

こんなに誰かを好きになったことがないから…
なのかな…?



…………俺がこんなにも不安になる原因のひとつが、あの二人…ニノと相葉くんだ。

楽屋でもいつもくっついて、仲良くて…

だけど、それがこの頃少し様子がおかしい。

前みたいに無駄にイチャイチャすることもないし、今もニノは一人離れたところでゲームをしている。

相葉くんは大野さんと釣の話で盛り上がっている。

まあ、今までもそんなことはあったけど。

何かおかしいんだよね……

喧嘩したって感じでもないし…

それともうひとつの不安要素。
それがあれだ……


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