第12章 彩雲
【智】
なに…今の…
体中の血が、一気にソコに集まってきて
目の前がチカチカして
頭ん中真っ白になって
アソコがぎゅーって絞られるみたいにジンジンして
そうしてイク瞬間
あ…イッてないのか…?
まぁどっちでもいいけど…
とにかくあの瞬間、ありえないくらい気持ち良くって
ホントに死ぬかと思った…
いや、ホントに死んじゃったら困るけど
「ど~お~?めちゃめちゃ気持ち良かったでしょ?」
体に力なんか入らなくなって、ぐったりベッドに沈んでると。
翔くんがニヤニヤとやらしい笑いを浮かべて見下ろした。
「べ、別に…」
それ見てると、なんか素直にうんって言うのは悔しくって。
思わず、心とは正反対の言葉が出た。
「え~?嘘ばっか。だってさぁ、これ見てよ?」
反射的に翔くんの視線の先を辿ると、まだまだ元気いっぱいの、赤いリボンをかけられた俺のオレ。
「ほら、ここ。我慢できなくて溢れちゃったよ?」
そう言って指差したところは、俺から出たモノで色が濃くなってて…。
「も、もうっ!そんなの見せなくていいからっ!」
恥ずかしくって、顔から火が出るかと思った!
「ふふっ…味もいつもより濃かったしさ~。気持ち良かったんだね?」
俺を煽ってんのか、それとも甚振ってんのかわかんないけど、翔くんは俺が恥ずかしがることばっかり言ってきて。
さっきとは別の意味で、体がカッカしてくる。
「も~やめてっ!恥ずかしいからっ…」
「え~?恥ずかしがる智くんが可愛いのになぁ~」
「翔くんのイジワル!ドSっ!」
「それって褒め言葉~?」
「違うしっ!」
俺が怒ってんのに、翔くんはのらりくらりと躱してく。
まぁ…
本気で怒ってんじゃないってバレバレなんだろうけど…
「で?次は、どうする?智くんがして欲しいこと、言ってごらんよ?」
そう言って、翔くんは俺を試すように片眉を上げた。
「…俺も、翔くんを気持ち良くしたい」