第11章 朝暉
俺ん中で、翔くんがビクビクッて震えて。
彼の熱~いのが体の中に広がってくのがわかった。
中出しされたのなんて、初めてじゃないのに。
翔くんのが俺の中に溶け込んでったってだけで、なんかスゴイ嬉しくって。
目の奥が、勝手にじわっと熱くなって。
「っ…はぁっ…智くん、気持ち良かった…?」
翔くんが、キツく抱き締めていた体をゆっくりと離したのと同時に、ぽろっと大粒の涙が零れ落ちてしまった。
「えっ!?な、なんで泣いてんの!?」
翔くんはそんな俺を見て、これ以上ないってくらい目を大っきく見開いて。
「ご、ごめんっ!どっか痛くした!?あっ!無理やり抱っこしちゃったから、腰やっちゃったとか!?」
慌てて、腰を擦ってくれる。
「ううん、違う…」
「へっ!?じゃあ、なんで…?」
「だって、嬉しくって…翔くんのが俺の中に入ってきたって思ったら…すっごい幸せだなって…」
止めどなく流れ落ちる涙とともにそう言うと、翔くんは何度かぱちぱちと瞬きをして。
それからふんわりと優しい笑顔になった。
「もう…あなたいくつよ?なんでそんな可愛いこと言うわけ?」
「だってぇ…ホントにホントに幸せなんだもん…」
潤と付き合ってる時だって
その前に付き合ってた子といるときだって
幸せだなって思った瞬間はいくらでもあった気がするけど
勝手に涙が流れるほど幸せだなって思うのは
翔くんしかいない
やっぱり
俺には翔くんしかいないんだ
「ほんと…あなたって…」
翔くんは困ったように眉を下げて。
ゆっくり俺の腰を浮かせて出て行こうとしたと思ったら、抜ける寸前で勢いよく突き上げてきた。
「あぁんっ…」
すっかり油断してた俺は、大きな声で喘いじゃった。
「もうっ…ホント、なんでそんなに俺を煽るのが巧いのかな~」
「ちょっ…翔くんっ…待って…」
今、イッたばっかなのにっ…!
敏感になりすぎた体は、強烈な快感を脳みそに送り込んできて。
「あっ…ああっ…しょうくんっ…」
翔くんに揺さぶられるまま、俺はまた快楽の渦の中に飛び込んだ。