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kagero【気象系BL】

第7章 湖月


【智】


「…んっ…は…ぁ…」


もう

手足の感覚がない


「あ…ぁ、ぁ…もっ、と…」


どれくらいこうしているのか

それすらもわからない


「…ね…はや、くっ…」


頭には濃い霧がかかったようにぼんやりしていて

その中で唯一ハッキリとしているのは


収まらない

快楽を追い求める熱


「…さと、し…」


俺を呼ぶ声が誰なのか

それすらも曖昧で


霞んだ視界に見えるのは


愛しい人


「…もっと…シテ…」


もっと…

もっと欲しい…


俺を堕として



この

奈落の底へと



「っ…あ…あ、ぁっ…イキそ…」
「あぁ…俺も…一緒に、な…?」


どこまでも

一緒に…


「あ、ぁ…ぁ…ダ、メ…」
「…っく…さとしっ…」


熱いものを体の奥で受け止めながら

俺は白い世界へ包まれた










ゆっくりと意識が浮上してきて。

なにかヒドく温かいものに包まれているのがわかった。

重い目蓋をこじ開けると、目の前には剥き出しの肌。

「…目が、覚めた…?」

耳元で囁いた声は。


「…潤…」


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