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kagero【気象系BL】

第1章 風花


「…はっ…まさきっ…もっと…」

その夜は、見たこともないくらい、乱れた。

「どうしたの…?ホント…」
「…いいでしょ…それとも…こんな俺、いや?」
「いやじゃないよ。可愛い」

腰を引いて、思いっきり打ち付ければ。

「ひゃあんっ…」

柔らかい体が仰け反って、その背中が綺麗な曲線を描いた。

ベッドとの間に出来た隙間に手を入れ、これ以上くっつけないってとこまで、引き寄せる。

「あぁっ…まさきっ…」

その雪のように真っ白な肌を強く吸い上げると、紅い華が咲いた。

「あっ、ばかっ…痕、つけんなって…」
「…誰にも見せちゃ、ダメだからね?」
「見せるわけ、ない、だろっ…」


誰にも見せないで。

ずっと俺だけのものでいて。


「…まさき…もう、欲しい…」
「だってさ…」
「いい…奥、ちょうだい…?」

潤んだ瞳で懇願されて。

そんなの抗えるわけがない。



だって

今の俺は、この男に捕らえられているんだから



「…っあ…まさきっ…イキそっ…」
「…あぁっ…俺も…」
「あ、あ、あっ…イク…イクッ…」
「…っく…和也っ…」



一つに、溶け合う


これから先も
ずっと───────







腕の中で眠るニノの顔を、俺は飽きることなく眺めていた。

出会った頃から、あまり変わらない風貌。

ずっと、傍にいた。
俺が辛いときも、ずっと傍にいてくれた。

好きだよ。
この気持ちは、きっとずーっと変わらない。

「…なに見てんだよ…」

眠っていると思ってた目蓋がゆっくりと開いて。

軽く睨まれた。

「ん~?大好きだな~と思って」

素直に答えると、照れ隠しなのか、思いっきり眉を顰めて。

でも、ぎゅうっと抱きついてきた。

「大好きだよ、和也」
「…俺も…雅紀が好き…」

夜の闇に包まれて。
俺たちはいつまでも抱き合っていた。

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