第6章 霧海
【和也】
舌を絡め合う激しいキスをしながら、
慣れた手つきで俺のズボンを脱がし、
自分も服を剥いでいく…
そんな鼻息も荒い、雄な雅紀が、
もう堪らなくて…
俺は下着の中でムクムクと反応を始める。
あ~あ…
これじゃ、やりたい盛りの高校生と同じじゃん…
そんな俺に、当然雅紀も気付く訳で。
そっと手を伸ばし、ボクサーを押し上げるその尖端をするっと手のひらで撫でた。
「んんっ///」
思わず、全身を電流が駆け巡る。
「ふふふ、にのちゃん、感じ過ぎ❤」
そんな余裕の雅紀が悔しくて、
手を伸ばして黒い下着の中の『じゃじゃ丸』に触れた。
そこは俺よりもよっぽど臨戦態勢だった。
「なんだよ…もうガチガチじゃんか…」
そんな俺の憎まれ口にも、
「当ったり前じゃん!ニノといる時は、いつだって俺、スタンバッってるから♪」
そうドヤ顔で言いきった。
「ばーか、それじゃ、ただの変態だわ」
……こんな、いつものやり取りが嬉しい…
当たり前だって思ってたこと。
当たり前じゃなくて…
俺しか見えていないと思った雅紀の浮気…
しかも翔ちゃんに…
……浮気…だよね?…
もっと…
大事にしなきゃ、だな、こいつのこと…
「痛ってぇ~…」
ガッついた雅紀が俺をベッドに押し倒したから、
さっきのたんこぶを疼いた。
「も~…優しくするんじゃなかったのかよ~」
勿論苦情くらいは言うよ?
「ごめん、ニノちゃん…でも、どうしても、
頭着ければ当たっちゃうし…」
「じゃ、今日は止めとくか?」
冗談だけどさ、そう言ったら、雅紀は、
「分かった!!ニノが俺の上に乗る!
それか四つん這い♪
それなら頭は着けないじゃん!」
って……
俺を見ながら、すげ~嬉しそうな顔してた。
……そう来たか…(-"-)