第1章 風花
……全くさ、よくやるよ…
俺が居るんんだよ~…いいけどさ。
二人は、別れるなんてことないんだろうな~。
ずっと小さい頃から知ってる仲で、信頼しきっている二人だもんな…
関係を揺るがす様なことって、
無いんだろうな…
……
………
そうかな?
本当にそうなのかな?
世の中に、揺るがない関係なんか…
絶対に裏切らない気持ちなんか、存在するのかな…?
……彼女に泣いて縋られないためには、彼女の方から愛想をつかす様なことがあればいいんじゃないか…?
…あいそを…つかす…こと…
……
「あっ!そう言えば、もうアレがない!」
「あれって何だよ~?お前の話はアレとかソレとかさ~、分かりにくいんだよね…」
「アレってさ!コンドーム!…月曜に最後の使い切ったの忘れてた!」
「はあ~?買っとくって言ってたじゃん!」
「忘れてた~///ドラックストアだとバレたらヤバいしな~…『嵐の相葉くんですか~?やっぱりそういうの気を付けますよね!』な~んてね。
気を付けるって意味が違うのにね~♪」
「ば~か!じゃあ、ネットで届くまで、ナシだな!」
「そんなぁ~///無理だよ~!じゃ、届くまでは、生で❤」
「ば~か!アホか!!」
「いいじゃんか♪たまにはさ~」
………
……
ユルガナイ、カンケイナンカ、ナイ…
彼女の方から、俺に、
別れたい…って、そう言わせる方法…
あるじゃん…
俺に愛想を尽かすこと。
それは…
痴話喧嘩をして、楽しそうに戯れるニノと相葉くんのことを、俺はじっと見つめた。
仲の良さを隠すこともしない二人は、俺のドス黒い企みには、到底気付く由もなかった。