第5章 霖雨
俺に跨ったまま、自分のソコに指を差し込んで、中を掻き回す智くん…
鼻に掛かった声が、どんどん艶を纏って、
甘さを孕む。
「…あ…しょお…くん…んんっ…ああっ」
ダメだ、もう我慢できない///
智くんの手首をつかむと、
それまで恍惚とした表情で目を閉じていた彼は、
俺をじっと見つめた。
少しだけ潤んだその目は、欲情の色を宿している。
「もう、いける?」
「うん…もういいよ…」
「じゃ、それ、俺に…」
顎でしゃくって、ゴムを俺に着けるように言った。
智くんは、サイドテーブルの上の小袋を一瞥し、それを手に取ると、わざとベッドの下に落とした。
「…いらない…」
「でも…」
「いいんだ…そのままの、翔くんが…
翔くんが欲しい…」
「智くん…」
彼は、反り返る俺にローションを纏わせ、右手で何度か擦り上げた。
俺はその様子をじっと観賞する…
智くんはそんな俺の目を見つめて、
何か言いたそうにしたけど、キュッと口を噤んで、
そして、俺の上にゆっくりと腰を落として来た。
「ああっ…ふぅっ…」
息を吐きながら、俺を飲み込んでいく……
「ああ、翔くん、奥まで入ったよ…」
「智くんの中…凄いよ…熱くて…気持ちイイ…」
俺の言葉に、智くんは嬉しそうににっこりすると、
ゆっくりと動き出した。
こんな智くん、見たことも無い…
想像したことも無いし///
勿論、想像の遥か上を行くよ…
雅紀も色っぽいけど、
何だろ…?
この人、ちょっと違う…
うまく言えないけど…
『堕ちる』っていう言葉があるってことは、
こういう事なのかもしれない…
だんだん自分の行為に夢中になっていく彼…
俺はその揺れる茎をキュッと握って、
「俺の事、置いてきぼりにし過ぎ!」
そう笑った。