第5章 霖雨
【智】
「いいよ…」
翔くんは俺の唇にもう一度キスを落とすと、起き上がった。
俺の目をジッと見つめながら、シャツに手を掛ける。
一つ一つ、ゆっくりボタンを弾いて。
見せつけるようにシャツを脱いだ。
現れたのは、程よく筋肉のついた引き締まった体。
翔くんの裸なんて、見慣れてる筈なのに。
なんでか、すごくドキドキした。
「下も…脱いでよ…」
チノパンの下から存在を主張するそれを早く見たくて、強請ると。
「じゃあ、智くんが脱がせてくれる?」
逆に強請られて、手を取られ。
ベルトへと導かれた。
煩く鳴る心臓の音を耳元で聞きながら、ベルトを外し、下着と共に一気にずり下げる。
ピョコンって音が聞こえそうなくらい元気に、翔くんのが飛び出した。
「すごい…もう、こんなに…?」
先っぽを濡らす先走りの汁が、僅かな灯りを集めていやらしく光ってる。
「そりゃあ…智くんのあんな姿を見たら、ね?」
翔くんの手が、俺の頬をするりと撫でた。
「ねぇ…舐めてあげようか?」
上目遣いで見つめながら、指先で先っぽから溢れる雫を掬って、それをペロリと舐めてみせる。
翔くんが、小さく震えて。
その瞳の奥に、欲情の焔が灯ったのが見えた。
「…舐めてよ」
腰をずいっと前に出して、俺の唇を濡れた先で突いてくる。
口を開けると、喉奥まで一気に突っ込まれて。
ちょっと嘔吐いた。
「あ、ごめん」
咥えたまま睨みつけると、あんまり悪いと思ってなさそうな顔で笑う。
悔しいから、思いっきり吸い付いてやると、ぶるっと大きく震えた。
「ちょっと…!」
ヤバイ
なんか、すっごい楽しい
こんなの初めてかも