• テキストサイズ

kagero【気象系BL】

第4章 天泣


【和也】

ベッドに顔を付け、腰だけ高く上げた格好のまま、雅紀は自分の孔に指を這わせた。

躊躇う指先がゆっくりとソコにたどり着き、
周りをそっと撫で始める。

緊張なのか、震える指先と、俺の前に晒された雅紀の蕾…


……初めて見た…

何度も身体を重ねても、
そう言えば、俺…雅紀のこんなとこ、見たことなかった…

俺の知らない場所が、まだ残ってなんて…

そこに…
俺さえ知らなかった場所に…

あの人が……

あの人が……

そう思うだけで、俺の内臓はまたグラグラと沸き上がって来る。


「そんなんじゃ、陽が暮れちまうよ!
もっとしっかり解さないと、いつまでたってもイレらんね~よ///」


俺が……

俺じゃないみたいだ…

たかが嫉妬くらいで、こんなに激情に飲み込まれる自分…今まで知らなかった。


「…ごめ…」

小さく、消えそうな声でそう言った雅紀は、
目を閉じて、今まで撫でていただけの指先を、ゆっくりとその場所に埋め始めた。

「…んんっ…」

くぐもった声が漏れる。


………いやらしい…

…こんなやらしい格好、あの人の…翔ちゃんの前で見せてたんだ…

最低だな、お前……


………俺も、最低だ。

愛する人に、
たった一人の愛する人に、こんなことさせて…

誰よりも大切な人に、こんな辱めを強いておいて、
平気な顔して……


「…ん…っつ…ぁっ…」

唇を噛みしめた雅紀の指が、
広げる様にしながら奥まで届く。

我慢しようと閉じられた口元から、思わず漏れ出る甘い矯声…

……それだけで、そんな感じるんだ///

あの人に、すっかり開発されたって訳か…


翔ちゃんの笑顔が脳裏に浮かんだ。

どんなつもりで雅紀を抱いたの??

俺のこと知っていながら…
俺たちの関係、分かっていながら…


俺の事、

笑ってたのかよ//////

/ 351ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp