• テキストサイズ

kagero【気象系BL】

第4章 天泣


「っ…く…ヤバっ…」

腰の動きが、激しくなっていく。

何度も込み上げるものを呑み込みながら、俺は必死に口を窄めてそれを受け止めた。

「…っ…出すぞっ…」

小さな叫びと共に、喉奥をグッと突かれて。

熱い迸りが、口の中へ広がった。

「んっ…ぐぅっ…」

また胃の中のものが込み上げてきて、反射的に口を離そうとしたら、髪の毛を強い力で掴まれる。

「飲めよ…翔ちゃんのだって、飲んだんだろ?」

口の中に突っ込まれたまま、身動き出来なくされて。

俺は必死にそれを飲み込んだ。

全部飲み込んだのを見届けて、ようやくニノが口から出ていく。

「げほっ…げほっ…」

ベッドに突っ伏して息を整えていると、ニノはベッドから降りて。

サイドテーブルの引き出しから、透明なボトルを取り出した。

いつもは俺が取り出すそれの蓋を、親指で弾く。

「雅紀、手ぇだして」

せがまれるままに手を出せば、グッと強く手首を握られて。

手のひらの上に、中の液体をとろりと垂らした。

「…え…?」

ワケがわかんなくて顔を上げれば、冴え冴えとした光を放つ瞳が、見下ろしている。

「自分で、やって?」
「えっ…?」
「自分で、広げてよ。俺のが入るように」
「や、やだ…無理…」


そんな恥ずかしいこと、出来ない…


拒否すると、無理やりうつ伏せにされて。

ローションの付いた手を、後ろの穴に導かれる。

「ほら、ちゃんと見せろよ」
「ニノ…やだ…」
「…俺を、愛してるんだろ?」

刃のような言葉が、心に突き刺さる。

「だったら…見せろよ。誰にも…翔ちゃんにも見せたことのない、雅紀を」



熱い雫が、頬を伝ってシーツに消える。

それはなんの涙なのか…



俺はその入口に、指を這わした。


/ 351ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp