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ボカロDEBL松

第11章 東京テディベア(一松愛され……カラーEND)


その時、ぐんっと腕を引っ張られた。
「一松!!」
聞こえてきた声はおれが何年も恋焦がれていた人物で。
耳を澄ますと遠くから走ってくる音が聞こえた。
「一松!聞こえるか!?」
「何やってんだ馬鹿っ!」
「一松兄さん!ダメっ!!」
「一松兄さん!!何勝手に死のうとしてんのっ!!」
おれはうっすらと目を開けた。
そこには別れを告げたはずのみんなの姿。
「なん、で」
「なんでじゃない!!なんでこんなことしてるんだ!!家に帰ったら遺書なんてものがあって……気が狂うかと思った!!」
カラ松が叫ぶ。こんな状況なのに、『自分が死んだらそんなに取り乱してくれるんだ』なんて思っている自分がいる。
「カラ松、説教はあとだ。先に一松を……」
「あぁ。分かってる。」
ぐいっと手を引かれる。
触れられる度、払い除けていたこの手。大きくて少し骨ばった男らしい手。
こいつに触られたところがじわじわと熱を持っていく。
この瞬間、初めて『生きたい』と思った。
おれはカラ松の手を震える手で握る。
するとカラ松は驚いたような顔をして、でもすぐにふっ、っと笑った。
「今、助けるからな。」


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