第2章 アイネクライネ(長兄)
〜おそ松side〜
兄弟一人でも居場所をなくすならみんな一緒にニートでいればいいんだ。そうすれば誰も辛い思いなんてしないのに。
そのために俺は見て見ぬふりを続ける。
それを繰り返してお前と笑い合う。それが楽しくて。
何度誓っても祈ってもあの時、誘拐された時の夢を見る。
『皆殺し』そんな言葉は長男である俺にとってどんなに重い言葉だったか。
それを1番わかってくれたのは次男のアイツだった。
でも俺はそれさえも怖かった。
お前を失う日が来るのが。
いつも、小さな歪みがお前を飲み込んで行ってしまうのではないかと思ってしまう。
思えば思うほど、俺は馬鹿だけど、不甲斐ないけど。
どうしてこんな俺にお前は笑ってくれるのだろう。
いつまでも超えられないこの夢を見た日の夜を超えられる日が来るのだろうか。
……乗り越えられなくてもいいかもしれない。
だから、俺はお前をどこまでも道連れにするよ。
閉じる瞼が鮮やかに彩るために俺は何が出来るんだろう。
何も出来ない俺にお前の名を呼ぶ資格はあるのかな。