第2章 アイネクライネ(長兄)
〜カラ松side〜
オレはみんなと兄弟に生まれることが出来て本当に嬉しかった。
でも、それと同時に悲しい。
兄弟では恋心を抱くことか許されないから。
今、オレの中にある幸せな思い出がいつか来る別れを育てている。
別れなんて来なくていいのに。
誰かがオレがいるだけで痛い思いをするなら石ころにでもなればいいのかな。
そうすれば誰も辛い思いをすることはないだろう?
会う度に痛い痛い言われるのも本当は辛いんだ。
そんなオレを慰めてくれるのはいつもおそ松だった。
おそ松は長男として常に先頭に立ってオレ達を引っ張って行ってくれる。
そんな大きな背中にいつからか憧れを抱いていた。
それがいつの間にか恋になっていた。
オレの思いが全部伝わってくれたらいいのに。
誰にも言ってはいけないこの感情を抑えて嘘をつく。
お前が思っているよりもオレははるかに頭が空っぽだと思う。
それはどうしてだろう。
消えることの無い悲しみも綻びもお前といればいつか良かったねと思い出話をすることが出来るのだろうか。
そんな日が来るのがどんなに嬉しいか。
目に見える全てのものがアイスのように溶けて奇跡が起きて、止まることなく、溶け続ける。
もう一度あの声で……あの顔でオレの名を呼んでくれないか。
「カラ松!!」
オレはそれだけで幸せだ。