第7章 満月
「いらっしゃい!?
微調整したいから着てみてくれる?」
翌日桜花の部屋にドレスを見に来た葉月
着物を脱いでドレスに袖を通した
「ちょっとじっとしててね」
思っていた通り腰回りが少し緩く
用意していたリボンを腰に巻き付け後ろで蝶結びにした
最後に頭にベールを被せ完成した
『どうかしら変じゃない??』
「きゃ~もぉ~素敵だよ~🎵」
「桜花準備は出き....」
部屋に入ってきた秀吉は葉月を見て目を見開いて固まった
「どうかしましたか秀吉様?」
『こんにちは秀吉さん三成君』
「こんにちは桜花様葉月様
それがどれすと言うものですか?
とてもお似合いでお美しいです
ね、秀吉様」
「そ、そうだな三成」
「では私は信長様に報告にいって参ります」
「ああ、頼んだぞ」
程なくして信長がやってきて
秀吉と桜花は部屋を出て行った
「南蛮の輿入れの風習もなかなかのものだな」
『桜花が頑張ってくれたお陰です』
「葉月」
『はい。なんでしょう信長様?』
「幸せになれ」
『....はい』
"葉月我が娘よ。幸せになれ"
お義父様に言われた言葉を思い出し
瞳にうっすらと涙を浮かべた
「なにかあれは俺のところに来い
匿うくらいしてやる」
『ふふっその必要は無いと思います
でも覚えておきますね
もしもの時はよろしくお願い致します』
「信長様、用意が整いました」
声をかけ襖が開くき三成は畏まって頭を下げた
「行くぞ葉月」
『どちらにですか?』
「まだ秘密です」
信長に手を引かれ歩く葉月の後ろを
三成はにっこり微笑んでついていく
広間の前まで来ると"少しお待ちください"と言い
三成は先に入って行った
「新婦の入場でーす!」
桜花の声が響き襖が左右に開いた