• テキストサイズ

許嫁は戦国武将〈イケメン戦国〉

第6章 待宵月


信玄の部屋を探して歩き出したが
何処かわからずうろうろさ迷っていると
前方に人影を見つけた


『おはようございます』


「はい。おはよぅ......どちら様でしょうか?」


後ろから声をかけると振り向き挨拶を交わそうとしたが
葉月を見て怪訝な顔をした


『申し訳ありません。佐助の姉の葉月と申します』


「佐助の姉君でしたか!
私は上杉家の家老・直江兼続と申します」


『直江様少しお聞きしたいことがあるのですがよろしいですか?』


「はい!私でわかることなら何なりと!?」


『信玄様の部屋を探しているのですが...』


°˖✧◝◜✧˖°°˖✧◝◜✧˖°°˖✧◝◜✧˖°°˖✧◝◜✧˖°


「佐助は遠い地に住んでいたと言ってましたが」


『はい。簡単に帰れるような場所ではありません』


兼続に信玄の部屋まで案内を頼み
部屋につくまでの間当たり障りのない会話をしていた


「その様な遠いところから信玄様を尋ねに来られたのですか?」


『いえ、最近は安土に住んでおります』


「安土...ですか」


「姫、春日山城に住んではどうだい?」


『ふふっ考えておきます』


突然会話に入ってきた信玄に笑顔で答えた


「おはようございます信玄様」


「おはよう兼続
待っていたよ姫、さあ部屋へお入り」


『失礼致します』


手をさしのべ部屋の中へとエスコートしてくれた


「では、私はこれで失礼致します」


兼続が去っていき信玄と葉月は向かい合って座った


「会いたかったよ俺の天女」


『あら、信玄様
天女は桜花だったと思うのですが』


「おや、そうだったかな?」


クスクス笑いあっていると
不意に信玄の手が伸びてきて髪を一房掬い上げた


「葉月俺は君が欲しい
君は美しくとても聡明だ
徳川はやめて俺の元へおいで」


/ 144ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp