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許嫁は戦国武将〈イケメン戦国〉

第4章 弓張月


夜が明け東の空が明るくなり
また戦が始まる


「手加減の必要はない
が、殺す必要もない」


「了解。一暴れしてくるか」


ニヤッと笑みを浮かべ政宗は敵陣へと斬り込んで行った


「いいか謙信
あくまでも敵を誘きだす為の戦だ」


「手を抜く気など毛頭ない」


「ちょっとくらい我慢してくださいよ!」


「ここで終わるならその程度の男だということだ」


「謙信様」


「くどい」


「いえ、手加減は必要ありません
思いっきり暴れて下さい」


「何言ってんだ佐助!?」


「心配いらないよ幸村
向こうも手加減する気はないみたいだしね」


チラッと織田陣営を見ると
楽しそうに刀を振りかざす政宗の姿があった


「はあ...佐助そっちは任せたぞ
信玄様行きますよ」


「ああ、さあ行こうか天女」


「は、はい。がんばります!!」


佐助と謙信が政宗の元に向かうのを見届け
幸村は信玄と桜花を連れて移動を開始した


「桜花!?」


「桜花様ご無事ですか?」


「秀吉さん、三成君!!」


少数の兵を連れ移動していると秀吉と三成が立ちふさがった


「豊臣秀吉と石田三成か。天女を返して欲しくば
信長の首を差し出せ」


「それは無理な相談ですね
他の物ではだめでしょうか?」


困った顔で信玄に他を物を提案する三成に


「う~んそうだな~
代わりに葉月を貰おうか?」


「それも無理ですね
葉月様は家康様の物ですので」


バッサリと信玄の申し出を断った


「では、天女や葉月のような愛らしい女人を...」


「信玄様は面白いことおっしゃいますね
桜花様や葉月様の様な可憐で美しい女性は
そうそういらっしゃいませんよ?」


「それもそうだな~」


おろおろと二人の顔を見る桜花を他所に
ここが戦場だと忘れるようなにこやかな笑顔で話す


「「.........」」


「なあ」


「なんだ真田」


「うちの信玄様もアレだが
お前のとこもなんて言うか大変だな」


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