第3章 三日月
『ふぅ...あとは河川とつなげるだけですね』
「はい」
『ではみなさん、またお昼から集まりましょう』
「ありがとうございます葉月様、三成様」
河川とつなげれば完成となる水路
昼前になったことで一旦解散した
「葉月様、温泉につかって汗を流してきてはいかがですか?」
長老の家に帰るとにこやかに言われた
「それはいいですね」
『そうですね。お言葉に甘えます』
着いて行くと言った三成に大丈夫と断りを入れて
着替えをもって一人温泉に向かった
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朝餉を食べた後仕事をしようと文机の前に座る
あらかた終わったころ廊下を進んでくる足音が聞こえてきた
「家康入るぞ!!」
返事を待たずに開かれた先には眉間に皺を寄せた秀吉がいた
「何か用ですか?」
「お前なんでまだいるんだ?」
「これを片付けたら行きますよ」
「ダメだ!
さっさと湯治にいけ!」
筆を走らせながら喋っているとサッと近づき
秀吉は書面を奪い取った
「はあ...わかりました今から向かいます
酒井、出かけてくる」
「はい。おまかせください」
渋々腰を上げ御殿を出発していった
馬を走らせようやく村が見えてきた
村の周りにある田畑は葉月から聞いていた通りだ
だが村は活気にあふれていた
「ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
「!家康様!?」
通りかかった村人に声をかけた
「水不足の件は解決したの?」
「はい!葉月様の案で水路を建設していてもうすぐ完成です
葉月様と三成様は今は長老の家にいますのでご案内いたします」
「いい、それより温泉があるって聞いたんだけど何処?」