第3章 三日月
三成と馬の揺られて一刻半ほどで漸く村が見えてきた
周りに見えている田畑は水不足のためか土が乾燥してひび割れている
『これは思っていたより深刻ね』
「そのようですね」
「ようこそお越しくださいました」
村に着くと長老が迎えてくれた
ここには宿はないらしく長老の家に泊めてもらうことになった
荷物を置き早速近くに流れている河川に案内してもらう
『思ったほど離れてませんね
これなら何とかなりそうです』
「三成様あの...葉月様は何をおっしゃっているのですか?」
「そうですね。この河川を村まで引くおつもりの様ですよ」
馬に揺られてくる中、三成には簡単に説明をしていた
いったん村に帰り村の男衆を集め簡単な説明をした
「それで水不足が解消できるなら何でもやるぞ!」
村には今は殆ど渇れているが
ちょうどいいため池があるので
そこまで水を引くことになった
『それではまいりましょうか』
「え!?姫様もこられるのですか?!」
『?もちろんです。何かおかしいですか?』
小首を傾げキョトンとしたが
さあ行きましょうかと歩き出した
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『今日は終わりにしましょうか』
西の空が茜色に染まるころみんなに声をかけた
道具をそれぞれが手に家へと向かう
葉月も三成と長老の家へと帰ってきた
「お疲れ様でございました」
『いえ、思っていたよりも土が硬くなくて助かりました』
「そうですね。
明日は崩れないように補修をしないといけませんね」
長老が用意してくれた夕げを食べながら
明日の予定などを考える
「あの~葉月様」
『はい?どうかされましたか?』
「実は我が家には湯殿がありません
ですが....少し行った先に温泉が湧いております!」
『温泉があるの!』
「はい!井戸がかれても温泉は問題ございませんでした
ですので是非お入りくださいませ!?」