第2章 繊月
『おすわり。そう上手ね照月』
「わぁ~凄い!」
食事が終わり照月に遊びと言うなの躾をしている
政宗曰く"特に躾てねえ"と言うので遊びながら
色々なことを教えている
「照月~おてっ!」
目の前に出された手をじっと見つめ
「痛っ!?な、何で噛むの!」
『照月噛んじゃダメよ』
"ダメ"と教えるが
「痛ーっ!ちょっ照月爪!爪も刺さってるっ!?」
「桜花大丈夫か?」
「はぁ...手見せて」
政宗に引きはがされた照月は
くわぁーと大きな欠伸をして
今度は手を見る家康の服の裾をガジガジ噛んだ
『噛んじゃダメ。おいで照月』
しかし照月は噛むのに夢中で聞こえてない
『噛むな照月....来い』
「!!?」
ビクーッと肩を震わす桜花を二人は不思議そうに見た
「「??」」
呼んでも来ず噛むことを止めない照月
葉月は徐に立ち上がり照月の首根っこをつまみ上げた
「みゃ!」
『私は噛むなと言ったのよ
お前は頭が良いから分かるでしょ?』
「みゃん!?」
『ふふっよろしい。良い子ね』
そっと畳におろすとよしよしと頭を撫でた
「(よ、良かった~)」
『桜花ちゃん』
「はいー!?」
『びくびくしないでくれる?』
「ごめんなさい...」
『あら、別に怒ってないけど?』
にこにこ少し黒い笑みで笑う
「(笑顔が怖いです...)」
「桜花お前なに怯えてんだ?」
「全然!怯えてない!元気元気!
ね、家康!?」
「確かに無駄に元気」
元気アピールをする桜花を無視して
転がってお腹を見せる照月を撫でて遊んでいた