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許嫁は戦国武将〈イケメン戦国〉

第8章 十六夜月


「桜花おいで」


「恥ずかしいよ秀吉さん」


やっと仕事を終え桜花と触れ合っていたのだか....


「秀吉さん」


「「!?」」


「な、なにか用か家康?」


バッと桜花と勢いよく離れ慌てふためきながらも精いっぱい平静を装った


「いえ、特に用はありません」


信長様の暇つぶしに付き合った次の日から家康は俺の御殿に毎日のように来るようになった


「そ、そうか...まあゆっくりしていけ」


特に何をするわけでもなくドカッと座る家康にお茶出しもてなす


「そうだ!葉月にプレゼントするね!!」


沈黙に耐えかねた桜花がパンッと手を叩いた


「ぷれ...?」


「ええっとね贈り物をするってこと!」


そう言うと文机に向かい葉月に文をしたため家康に手渡した
文を受け取った家康は腰を上げた


「家康これも葉月に渡してくれ」


「どうも」


「じゃあまた明日な」


家康を見送りホッと一息ついた


いつまで嫌がらせをする気なんだ.....?


「ねえ秀吉さん....」


「ん?どうした桜花?」


呼ばれて桜花を見るともじもじとしながら上目遣いにこちらを見上げる


「さっきの続き.....いい?」


なんでこんなに可愛いんだ?!


「桜花.....」


腕の中に桜花を閉じ込めゆっくりと顔を近づけていく


「秀吉さん」


あと少しで触れ合う


「秀吉様今よろしいでしょうか?」


「うきゃぁ!!」


三成の声に驚き俺から離れた桜花は勢い余って倒れた


「桜花様?文机の下に何かいるのですか?」


「えっ!やっその...う、ウリが
そう!ウリが行方不明で!?
ね!秀吉さん!!」


「そうなんだ!ウリが居なくてな捜してるんだ!」


「そうだったのですか
では私もお手伝いいたします
ええっとウニ何処ですか?」


「三成...ウニじゃなくてウリだ」


ああ.....いつになったら桜花と二人だけになれるんだ?


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