第5章 直々特訓。
「爆豪さんの仕組みを教えてください。」
「はぁ!?」
自分の個性特訓が始まり、表情勉強はまた持ち越しになった。そんな中、先生から"爆豪は入試1位だ。"という話を聞き、個性のことについて教えてほしかった。お昼、爆豪さんの隣に座りそう聞いてみた。
「主語がありませんでしたね、"個性"の事です。」
「主語なさすぎだわ、バーカ!」
水筒に入っているお茶を一口飲み、爆豪さんを見たが「教えるかよ。」と言われてしまった。
体育祭近いから教えたくないのは分かる。もしも、教えてくださったらり、良い情報があればそれを練習に取り入れたかっただけだ。
「そうですよね。」
「じゃあ、てめぇの個性はどうなんだよ。」
「"強化"です。」
「言うのかよ。」
本当は活性化があるが、使えなければ何も意味がない。使い物にならなくなったものだ。お弁当の中に入っている手作り卵焼きを一口食べる。
あまり自分から話しかけないが、あまり交流のない爆豪さんには自分から話しかけられる。もしかして、これは友達になりたいと言うことか…?
「友達……。」
「何、独り言言ってるんだよ。」
「爆豪さんと"友達"ていう関係になりたいです。」
そういうと何故か静かになり、まるで何かを考えるようにしている爆豪さん。コップに入っている水持ち、それを飲むとコップをお盆の上に乗せた。
「……なるわけねぇだろ。」
もっと怒鳴られるのかと思った。静かに言い放った爆豪さん。でも、分かったことは爆豪さんとはまだまだ友達になれないと言うことだ。きっと凄くかかるだろう。
別に何も思わない。悲しいとも思わなく、私もお弁当の中のおかずを食べ始めた。