第12章 S&N 2
「あんた最低だね。俺が覚えてないのを良いことに全部有耶無耶にしようとしてたんだ」
「二度と顔も見たくない。仕事以外で関わらないで」
ほんの数時間前まで笑って側にいたのに
1度狂ってしまったものはもう戻すことはできないんだ
今、和はまたあの男と連絡をとっている
頻繁に会って抱かれているようだ
それでもそれを止める権利は俺にはない
もし、過去に戻れるならば絶対和を離したりはしないのに
悔やんでも悔やみきれない
あの時の自分を恨んでみても何も変わらない
俺には和の幸せを祈ることだけしかできない
それすらも許されないのかもしれないけれど
End