第12章 S&N 2
「なあ!俺のせいなんだろ!悪かったよ……なんでもするから自分を大事にしてくれ!」
「じゃあ放っておいて」
こちらを向くことなくそれだけ言い残すと去って行った
俺と目を合わせなくなってからは俺に一切近づくこともなく、収録が唯一の接点だった
近づかなくなったのはほかのメンバーに対してもそうで誰にも触れず、また触れさせなくなった
誰よリもスキンシップが多かった和の突然の変化にみんな驚き、それでも只ならぬ雰囲気をまとう和に誰も何も聞けなかった
会う度に痩せていく和はきっとろくに食べていない
そしてとうとう、収録後の楽屋に戻る道で和は倒れた
急いで医務室につれていくと極度の疲労と栄養失調だといわれた。
点滴されながら眠る和を見つめながら俺は後悔していた
俺さえ束縛を我慢していれば和はこんなことにはならなかった
和は俺を愛してくれていた
愛が深すぎただけなんだ
俺が和の愛情を受け止められていれば良かった
全て俺のせいなんだ