第12章 S&N 2
All S side
俺と和が付き合いだしたのは半年ほど前
ジュニアのころから好きだった和に、想いを断ち切るつもりで告白したらまさかの両想いで
すぐに付き合いだして身体の関係も持った
可愛らしく甘えてくれる和に日々愛しさが増していった
一緒にいられる時間を確保するため部屋を見つけ、二人で家具や食器なんかを選んだりした
毎日が幸せで二人いつまでも一緒だと誓い合えると思った
でも次第に和への想いは変化してしまった
それだけ愛されているんだと嬉しく思っていた嫉妬も度が過ぎると重くて
俺にも付き合いがあるんだといっても理解しようとしてくれない、束縛が激しすぎる和に耐えられなくなっていった
ある夜、いつもの言い争いの後、とうとう別れを切り出した
もちろん和は納得するわけもなく泣きながら俺を詰る
そんな和に耐えられなくなった俺が家を出た
しばらくは電話やメールが毎日大量に送られてきた
全てを無視していると俺の家に押しかけてきた
「話をさせて」
お前の束縛に耐えられない、もういっしょにはいられないと改めて伝えると和は涙をこぼしながら無言で去り、和からの連絡はそれきり途絶えた
仕事で顔は合わせるけれど俺に話しかけることもなくなった
良心が痛まないことはなかったけれど
もう俺も耐えられなかったし
これで良いんだと自分に言い聞かせていた
その後、和はおかしくなった