第3章 O&M
「行くなよ……」
「離して。もう辛いから別れたい」
「お前が好きだ」
え?
今この人、好きって言った?
「何言ってるの?好きなのは翔さんでしょ?付き合ってるんでしょ?」
「付き合ってないんだ」
「へ?」
初めて知った衝撃の事実
大野さんは翔さんが好きだったけれど
翔さんはニノが好きなんだそう
想いを伝えられなくて、大野さんに相談しているうちに距離が近づき体の関係をもったらしい
てっきり二人は両想いだと思ってたのに
翔さん何やってんだよ……
て言うかヤってんじゃん!
「でも翔さんを好きなことには変わりないでしょ?欲求の捌け口もあったなら何で俺との関係を続けたの?」
「最初は確かにお前とは体だけだったんだけど……翔くんの側にいて、あんなに好きだったはずなのになぜか幸せを感じられなかった。」
「……」
「笑顔を見てもセックスしてても心が動かなかった。一緒にいて楽しかったけど何か足りない感じだったんだ。」
「……」
「お前を抱いてて気づいた。俺はお前が好きなんだ。俺が笑顔を見たいのはお前なんだ。だから別れるなんて言わないでくれ」
「……」
「今までごめん。許されるなんて思ってないけど何でもするから許して欲しい」
「……」