第2章 A&O
白い羽が欲しい
大空に羽ばたいて行けるような
こんな現実から逃げ出せるように
好きでもない男に抱かれて
偽りの愛を囁きながら感じているフリをする
泡沫の夢を見せて僅かばかりのお金をもらう
毎日その繰り返し
違うのは抱かれる相手だけ
いつまでこんなことを続けていれば良いのだろう
いつか終わりは来るのかな
死んだら終われるのかな
でもきっと死んでも天国には行けない
こんなに汚れてしまったから
闇のなかで生きてきたから
でも他にどうすればよかったの?
親に捨てられ頼れるものは何もない
捨てられたあの寒い冬の日に死んでしまえば良かったのかな
もう生きることに疲れた……