• テキストサイズ

生い立ちの歌《文スト》

第6章 『骨』





泰子は気が付くと見知らぬ場所にある椅子に拘束されていた。
初めて見る筈の場所だったが、彼女はその光景にどこか見覚えがあるような気がしていた。



「監視しているんだろう?何か言ったらどうなの」



監視カメラに向かって泰子が発すると、部屋に取り付けられていたスピーカーから声がした。



「目が覚めたようだな。気分はどうかな?」

「嗚呼、最低な寝覚めだよ」

「それは何よりだ」

「何故私だけを此処へ移動させた?」

「其れは君がよーく知っている筈だ」

「なんだと...」



泰子がそこまで発した時、椅子に仕組まれていた装置から更なる拘束具が飛び出してきた。
拘束具が泰子の頭部、目、首、腹、腕、足─全身を拘束していく中 。
位視界の中で泰子は思い出した。
自分の過去の出来事、自分の身に起きたら出来事を。


/ 59ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp