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雪解けの春《アイナナ》

第10章 Episode 9





「そこも複雑なんだ。相方さんが見つかれば千さんが吹っ切れて、千さんが吹っ切れれば、百さんが吹っ切れるんじゃないかって」

「......Re:valeは、あんなに仲が良さそうだから上手くいってると思ったのに」

「ノー。Re:valeピンチ続きです。ミスターモモの声、脅迫状、ワタシ達もお手伝いしたいです。知ってることがあれば、教えて頂けませんか?」



ナギと三月からの真剣なお願いに、私はぐっと拳を握り締めお兄ちゃんに向き直った。



「お兄ちゃん、ユキに会おう」

「さくら...」

「ん?え?どういうことだ...?」

「あのね、千の元相方はお兄ちゃんなの。」



私の発言にナギと三月は目を丸くした。
それもそうだ。
自分たちの事務所の事務員が、元Re:valeだなんて思いも寄らないだろう。



「お願い、お兄ちゃん。Re:valeを助けて」

「オレたちからもお願いします!」

「...わかった。協力するよ」



お兄ちゃんはふっと笑いながら承諾してくれた。
そうして、お兄ちゃんと私はナギ命名のスッキリRe:vale作戦に協力することになった。


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