第12章 I miss you〜SJ〜 6
「……ソファーが布製じゃなくてよかったね」
「ふはっ、良かったポイントがそこかよ」
「だって…使えなくなっちゃったでしょ」
お風呂の中で、背後から抱き込まれるように腕を回されて…
お湯と翔君の腕に包まれて、油断したらそのまま沈んでしまいそうになるくらいの気持ち良さにウットリと目を瞑る。
「そりゃそうだけど、もっと…気持ち良かったとか、そういう甘い言葉を出せよ」
「ふふっ、そんなのは……もう言わなくても、でしょ?」
「まぁね〜」
首筋に翔君の唇が触れるのを感じて、くすぐったさに身をよじる。
そんな俺に小さく笑い声を洩らした翔君に今度は柔らかく耳を喰まれ、落ち着いたと思っていた快感が再び体に広がる。
でも、翔君のものを何度も受け入れた中を綺麗にするためって入ったお風呂でも、結局もう一度繋がって。
翔君の形になっちゃうぐらい翔君のモノを受け入れて…何度も放った体は限界で…
「もぉむりだよ?」
「分かってるって」
そう言っているけど、後ろから俺に当たっている翔君のモノはまた硬くなっているし。
「……したかったら、いいよ?」
「バーカ。お前に触れてたら勃つのは自然現象だから、気にすんな」
「ふふっ…自然現象、なんだ?」
どんな顔して言ってるのかな、って首を巡らせたら、待ち構えていたかのように唇を塞がれて…
甘い唇と、それ以上に甘い翔君の目に、再びこの存在が自分の側に戻って来たって事実に胸が熱くなる。
「もう二度と…離れないからね」
「もう二度と、離さねーよ」
耳に吹き込まれた甘くも強いその声は翔君の本気を表していて…
言葉にされないと信じられないなんてそんなの格好悪いし、相手を信じていないだけだって言われるかもしれない。
でもやっぱり言葉にされるってのは特別なんだって、思うから…
「すき……本当にしょーくんが、大好き」
翔君に向き直ってそう言って、誓うように唇を合わせた。
「俺も…お前をあいしてる」
唇を離した俺の目を真っ直ぐ見詰めながらそう言って、でもそんな自分の言葉に照れたように唇を横一文字に結んだ翔君。
そんな表情にすら、翔君の想いを感じて…
苦しいぐらい、愛しくて…
また涙が溢れそうになって、ギュッと目を瞑ったら…
優しく唇が塞がれた。