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愛のカケラたち【気象系BL】

第9章 back again〜SNJ〜




「…くん……潤くん」

「ご、めん、寝ちゃってた……俺がこれ観たいって言ったのに、悪い」

「んふふ、いいよ。可愛い潤くんの寝顔を堪能できたし」

「いや、映画観ろよ」



ゆっくり映画を観ようってテレビの前にご飯用意して、食べながら観てて…
気付いたら、寝てた。
しかも、テーブルの上も綺麗に片付いてるし。



「片付けまで、ごめん」

「いつも潤くんにやってもらってるし、たまにはニノちゃんも働きますよ?撮影、大変なんでしょ」

「忙しいのはニノだって一緒じゃん」

「俺はゲームする時間ぐらいあるし。さっきの楽屋でも、おかしかったでしょ?」



いきなりそう突っ込まれて、心の準備をしていなかった分、返事に詰まった。



「俺じゃ、頼りにはならない?」

「そんなこと、ないよ。ただ、ちょっと疲れてただけ、で」

「そっか」



柔らかく笑ったニノに抱き締められて…
訳もなく瞼の奥が熱くなる。



「ごめんね潤くん疲れてるのに、押しかけて」

「俺も、会いたかったから…」



ニノが、好き…

その想いに、嘘はないんだ。


不毛な想いは捨てたはずだし、今更揺さぶられる事もない。
心なんて…もうニノ以外の場所には、ない。
なのに…

(じゃあ…俺がお前を愛したら、お前は帰ってきてくれんのか?)

あの言葉が、表情が、何度も浮かんで来るんだ。
ただ俺をからかっただけなのに…
でも…あんな顔、見たことも無かったから…



「好きだよ、潤くん」

「カズ……」


でも…今は違うんだ。
俺は、ニノが好きなんだ。



「ねぇ、潤くん…しよっか」



ニノが俺の手を引いて立ち上がる。



「ベッド、行こっか。久しぶりだからここでがっつきたいとこだけど、まだまだ潤くんのスケジュール、ハードだろうから」



優しく笑うニノの言葉を奪う様に、その唇にキスをする。



「カズ…早く、カズがほしい」



もう、ニノ以外の事を考えられなくなるぐらい、めちゃくちゃにして欲しい。



「ん、俺も、だよ。早く、潤くんのナカに、入りたい」



キスをしたままベッドへと倒れこみ…

身体中に注がれるニノからの愛を、全身で甘受した。



もっと…
もっと…


他の誰も入り込む余地もないぐらい、俺を、愛して…


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