第2章 2番 始まりの1日
視線を感じて、集中できない。
「どうした、手が止まっているぞ。」
倉石君のせいです。
「悩みでもあるのか?」
倉石君のことです。(迷惑的な意味で)
「あ、嫌な奴でもいるのか?俺が話し相手になるぞ。」
倉石君だね。
「というかそいつ、ぶっ飛ばしてくる。」
闘士を燃やしていますが、勝手にぶっ飛んでください。
というか何で倉石君が私の嫌いな奴に
ケンカ売りに行くんだ、ヒーローにでもなったつもりか。
「クラス奴か先輩か後輩か?」
違うね。
「同学年か…そうか、そうなんだな。」
返答すらしていないのにどこかへと、背を向けていく。
そのまま、二度と帰ってこないでください。
やっと、静かになったのでまた本を読もうとすると
勢いよく扉が開く。派手な音がして扉がきしむ音がする。
またか…。
顔をあげると安息の地を奪う要因の一人が立っていた。