第8章 *愛=嫉妬*
「上鳴くん、大丈夫?轟くんも別に悪気があって言ったわけじゃないと思うからあんまり重く受け止めないで?勉強なら私少しは教えられるから」
「座学なら私、少しはお力添え出来るかもしれません」
「ユイちゃん!ヤオモモ!」
ヤオモモは中間1位の超優等生。ユイちゃんも雄英の前は私立の超難関校に通ってたって聞いた。
(そういやユイちゃんってそこまで轟と仲良かったか…?ま、今はそんな事どうでもいっか!)
この2人なら俺を救いようのあるバカくらいにはしてくれるかもしれない!!
2人の声を聞いたクラスメイトが俺も!私も!と声を上げる。
「いいですとも!では週末にでも私の家でお勉強会を催しましょう!ユイさんも座学が得意なのでしたら是非ご一緒しましょう!」
「いいの?」
「勿論です!教える側は多い方が良いですし、楽しいものですから!」
「…ありがとう」
(ナイスヤオモモ!勉強も出来てあわよくばユイちゃんに教えてもらえるかも!)
そして、林間合宿のため、期末試験に向けての勉強会がヤオモモの家で開かれることになった。
この時、嬉しそうに、だけどそっと笑うユイちゃんを轟がとても優しい顔で眺めていた事など俺は知らない。