第4章 *必然的個性*
§ Another Story §
謎のヴィラン、脳無による保須市襲撃事件の夜、警察庁のある部屋に塚内直正、オールマイト、雄英高校の校長である根津校長が集まっていた。
塚内「月城ユイ...強力な氷の個性を持つ人間で、氷だけでなく冷気も操れるそうです」
根津「なるほど…それで警察がこのような手に出たんだね。成績も良くてとても優秀な人材だ。私には断る理由がないよ」
オールマイト「ですが、根津校長。私はあまり無理に引き入れるような事はしたくはありません…」
塚内「親御さんによる月城ユイさんはヒーロー志望との事です。この件の了承も得ています」
オールマイト「理由はそれだけですか…?それとも他に理由が…?」
根津「実はね、彼女個性が暴走してしまう事があるらしい。だが雄英にはそれをサポート出来るヒーローがいる」
オールマイト「彼女の身のためにも…という事ですね…世間への反感も気になりますが…」
根津「それは私がなんとかしよう。君が気にしているのは世間への反感を買う雄英ではなく彼女の方だろうけどね」
オールマイト「頼みます、根津校長。それに…ここで話をしたところでこれはもう決まっていることなのだろう?塚内くん」
塚内「はい…これは親御さんからの許可が出た時点での決定事項になってしまっているので」
根津「今集められたのは話し合いではなく「連絡」なんだろうね。分かったよ、すぐに手配すると上層部に伝えていてくれるかな?」
塚内「ありがとうございます」
日付が変わった頃にこの話は終わった。
そして、数時間後。
月城ユイは知ることになる。
2度のヴィラン撃退で警察の目に触れてしまったことにより、自分の人生が大きく変わっていく事を──────