第3章 *絶対零度*
「どうしよう……」
私はスマホを眺めながら正門の前で立ち尽くしていた。
スマホの画面には昨日の夜に交わした轟くんとのLINE画面。
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【轟】明日の待ち合わせ場所、俺が決めてもいいか?
良いよ!【ユイ】
【轟】じゃあ五時に東通りにあるカフェに。
その方がお前の学校から近いはずだ
分かった!【ユイ】
【轟】一応地図も送っとく
ありがとう【ユイ】
*。°○.:+**。°○.:+**。°○.:+**。°○.:+**。°○.:+*
と……わざわざ私の学校から近い所にしてくれて地図まで送って貰ったにも関わらず………
地図の見方も分からない私は立ち往生しているわけです……
(よく考えたら帰り道しか道分からないよ……)
ここまでしてくれたのに更に迷惑をかけるわけにもいけなくて轟くんに連絡をする勇気も出ない……
もう待ち合わせまで時間がない。もう連絡するしかないかな……と電話を掛けようとした。その時——————————
「月城!」
聞いたことのある声。
制服姿の轟くんが、こちらへ小走りで向かってきていた。