第14章 *自尊心と自嘲*
(考えろ。何とかして自分で個性を制御される方法を)
と、ここでふと思い出した。
月城の転入手続きの時に根津校長とした会話を。
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「月城さんは個性に事情を抱えていてね。個性が暴走してしまう事があるらしいんだ」
「だから個性を無効化できる俺のクラスなんですか」
「そうだね。学力個性共にヒーロー科に相応しい。だけどそれだけじゃ無いんだよ」
「と、言うと?」
「実は彼女、ステイン事件の時に保須市でヴィランに襲われて一度個性が暴走しているんだ」
「はい。その事で強個性が警察にも知られて雄英に来ることになったと聞いています」
「そうなんだけどね、どうやらその時月城さんの個性を止めたのは君のクラスの子らしいんだよ」
名前は、轟焦凍
その時が初対面だったらしいけど、何故か彼が語り掛けたら個性が収まったらしいんだ。
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「轟…轟は帰って来てるか⁈」
広場へと叫ぶがその姿は見つからない。
ここで轟を探しに行くべきか彼は迷った。
だが、雄英体育祭二位の実力を信じ、無事であること前提でマンダレイに叫ぶ。
「マンダレイ!怪我をしている所申し訳ないがテレパスを頼む!俺が言った言葉をそのまま伝えろ!」
轟、聞こえるか!月城の個性が暴走した。今すぐ施設へ戻れ!
まだ戻ってない奴らも早く戻って来い!