第8章 *愛=嫉妬*
§ 轟side §
そのまま挿れて欲しいと言われた時は断ろうと思っていた。
嫌じゃない。
好きな女の体温に直接触れたいに決まってる。
でもきっとユイがこんな事を言うのも一時の感情だと、そう思った。
ユイは嫉妬して自分に自信が持てなくなった…だから今俺に愛されたいだけだと思ったからだ。
第一まだこの行為に慣れてもいないユイの中に直接挿れれば俺は何をするかわからない、止められない。
ユイを傷付けてしまうかもしれない。
ユイの為を思って…などと自分では思いながらもユイを傷付けて嫌われるのが怖かっただけなのだと今なら思う。
「後でピル飲むからいい…っ」
何故そこまで……
ユイがここまで必死に自分を求めていると考えると、後の事なんてどうでもよくなってきた。
コイツの中に直接触れたらどんな感触なのか
気持ちいいと言ってくれるだろうか
どんな反応をするのか
どんな声で鳴くのか
どんどん興味が湧いてくる。
「後悔してもしらねぇぞ」
「しないもんっ!」
目の前にいるのは誰だろうか。
本当にユイなのか。ここまで我儘を言うような奴ではないと思っていたがそれが間違いだったのか。
分かるのは、目の前にいるどうしようもなく可愛い女は俺の女だという事だけ。
ユイの中に己を挿れると、ユイは甘い声で鳴く。
「やああああっ…あぁん……」
ユイの声に反応するように俺のモノも質量を増し、締め付けが強くなった。
ゴムをつけている時とは全然違う。ユイの愛液を中で直接受けている感覚がする。ユイの熱が伝わる。
「く…っ…ユイ…力、抜けっ…」
「むり…だよ…っ…はぁんっ…ぅあ……」
(堪んねぇ……)
ユイの片足を自分の肩に置き、一度だけ腰を打ち付けるとユイの体は飛び上がり、肩に乗っている足がビクッと震えた。
「あああああっ…!」