第13章 藍色の糸 拾参
結「何で笑うの…? 怨んでもおかしくないでしょ? 良いんだよ怨んで…私が悪いんだから…」
笑っている五人に向って泣きながら睨む。そうだ、怨んでもおかしくない。人生を終えたのにまた生きるなんて…。中には嬉しい奴もいるかもしれない。だが、人生に終止符を打ったのにまた歩むなんて…。
雷蔵「…あの時、夏祭りの時、 結と結んであった糸が解けていたのを気付いた時は 爆破の音が聞えた時なんだ。花火かなと思ったけど、空には何にも上がってなかった。そして後ろを向くと、結はいなかった…」
雷蔵が目を閉じ涙を流した。
雷蔵「僕が早く、糸が解けたのを気づいていれば… 君は死ななかったっ!!」
雷蔵が結を抱き締めた。キツく、必死に抱き締めた。
雷蔵「僕が… 結を殺したのと同じ…僕は 結を殺した…」
結「そんな! 雷蔵は悪くない! 私が勝手に行動してしまっただけなの! あの時私は皆を呼べば……でも皆を傷つけたくなかった!!」
兵助「二人共っ!!」
いきなり兵助が叫ぶ。
兵助「二人共悪くない……だから思い悩むな!!」
竹谷「てかさ…」
竹谷は雷蔵と結を抱き締めた。
竹谷「今、生きてるし また、逢えたし いいんじゃね?」