第13章 藍色の糸 拾参
結「そして、私は死んだ…」
結はあの柳の木にもたれかかった。
遠くで花火の音が聞こえる。
結「ごめんなさい…私があんな事願ったからまた皆を…!」
竹谷「…確かに、忍術学園にいた頃の時代の記憶が戻った時は、絶望した」
唇を噛み締める。そうだ、精一杯生きた時代に悔いなく死んだ筈なのにまた自分達は生き返ってしまった。
あの頃の時代は戦だらけでいつ死んでもおかしくない時代。
だが今はそんな戦なんてない。ただ平和に生きてゆく時代なのだ。
兵助「先生達も、先輩も後輩も忍術学園の皆、あの頃の記憶を持ったまま、生きてるよ」
結「そんな…!」
自分のせいで他の皆の記憶を蘇らせてしまったのか。
しかも自分は今の今まで忍術学園の記憶なんて忘れていた。
自分が皆の魂を呼んどいて自分は忘れて生きていた。
結「本当…自分は馬鹿だ…大馬鹿者だ!!」
泣いても意味が無い。
解っているけど、涙が止まらない。